黒潮にのってやってくるさかな(その2)



マカジキ(曳縄で捕れたかじき、平成11年天津にて)
かじき
 南房総で水揚げされるかじきには,マカジキ,メカジキ,バショウカジキ,クロカワカジキなどの種類がいます。
 おもに12〜2月,延縄突棒(つきんぼ),曳縄で漁獲されます。
 写真は1番おいしいマカジキ(63s)。

マカジキ

 かじきの中で1番おいしいのはマカジキ。値段も高く,お寿司屋さんで出てくる高級品です。体重は60sぐらい。冬に延縄で狙うのはこのかじき。同じ時期に灘よりに群が来たときは、曳縄や突棒でも狙います。
 かじきは水面を泳いでいることが多いので、曳縄や突棒で、かじきを探すのは目が頼り。水面から出ている背鰭と尾鰭、水面が赤っぽくなる魚影、変な飛び方をしている鳥を探します。
 突棒で、かじきを見つけて近づいていくと、怯えるのか興奮するのかかじきの背の色が濃い青紫に変わっていきます。とてもきれいで不思議な色合いです。

シロカワカジキ

 次はシロカワカジキ,やはりお刺身に。大きいものは200sぐらい。

メカジキ

 ステーキなどで。300sぐらいの大物もいます。

クロカワカジキ

 大きいけど蒲鉾の材料かな。200sぐらい。

バショウカジキ

 ルアー釣りの対象。30sぐらいが一般的です。
浜値(小湊)
 キロ単価:マカジキは、高いときは2000円以上しますが、平成8年は平均で1400円でした。スーパーや魚屋には滅多に並ばないと思いますが、見かけたら是非賞味してください。身の色はオレンジ色ぽいです。冬場は1本60Kg以上のものは、全身中トロで、たまりません。我々も滅多に食べられません。

漁師にしか食べられないかじきの料理
清一丸清照丸
 カジキはエラと内蔵を抜いて水揚げします。これは漁師の取り分。一般には出回りませんが,おいしい食べ方がいろいろあります。
・ 塩辛…これはおみやげとして最近は売っていることがある。
   内蔵の塩辛なんだけどおいしい。
・ もつ煮…内蔵を甘辛く煮たもの。
   新鮮な内蔵じゃないとまずいから漁師しか食べられない。
・ 心臓の塩焼き,卵の刺身…1尾に1個。おいしい。
・ エラの身のネギマ…エラといってもカジキは大きいから,たくさんの身が取れる。

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