さかなの定番


ブリ


まき網定置網、まき刺網、曳縄で獲られ、千葉県の水揚げは全国第3位(平成9年)。
出世魚といって成長に応じて名前が変わります。
ワカシ(〜700g)→イナダ(700g〜)→ワラサ(2〜4s)→ブリとなります(写真はワラサ)。
房州では、イナダとワラサのあいだに「三白」(さんぱく)という銘柄が入るところもあります。
千葉県では「ブリ」級はあまり獲れません。
(ブリの銘柄別の重さは各水揚げ港によって若干差があります)

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ヒラマサ(白子瀬戸定置)

ヒラマサ・カンパチ


ブリによく似たさかなに,ヒラマサがあります。
慣れないと見分けるのが難しいですが、ブリよりわずかに平べったい感じ、脇の黄色い帯の色合い、くちびるの後端が丸っこい(ブリは角張っている)、腹びれが長いことなどでわかります。
身はブリより透き通った感じです。あっさりとした食感で、夏が旬ですが、冬の、ヒラマサらしくなく脂ののったやつもおいしいと思います。
獲れてすぐより、丸ごと氷漬けにして、3日くらい置いたものの方が味が出ます。
水揚げは、まき網、定置網が多いですが、曳縄や「たぐり」「かったくり」という一本釣りでも獲られます。
写真は白子瀬戸の定置 に入った36キロの「超特特大政」(銘柄)です。普通は3,4キロのが多いです。

カンパチも良く似ていますが、房州でよく獲れる大きさの3キロくらいまでは、幅広い体型、茶色っぽい色、頭の「八の字」ですぐわかります。汐子(しょご、しょっこ)と呼ぶところが多いです。

カンパチ(鴨川定置)


スズキ(鴨川定置)
スズキ

千葉県での水揚げは、実は全国一位。東京湾のまき網底曳網刺網での水揚げが特に多いです。また、各地の定置網、銚子の底曳網でも多く水揚げされます。
大原などでは、生きたカタクチイワシを餌にした延縄で獲っています。びっくりするような大きいの(1メートル以上)が獲れます。
南房総にはヒラスズキという親戚がいますが、これはあまり獲れません。いせえび網に掛かったり、たまに釣りで狙う人(商売で)がいるくらい。

ヒラスズキ(えび網)

ヒラメ


千葉県沖に広く生息していて、いろいろな漁法で漁獲されますが、なんといっても房州では刺網での漁獲が多いです。
外房では、昔、七目網という目の大きな網で獲っていました。今では違う網を使っていますが、ヒラメを獲る網を今でも七目網ということがあります。
ヒラメの大きさは300g〜5Kgで、外房では大きいものが、内房では小さいものが、比較的多いです。
千葉県では勝浦や富津の栽培漁業センター(平成17年度から、水産総合研究センターの種苗生産機関となりました)で生まれたヒラメを(社)千葉県水産振興公社で中間育成、8cmまで大きくして、県内各地に放流、大きく育ったヒラメが獲れるようになってきました。
人工種苗のヒラメは、裏の白い部分に表の色が出てくるなどの違いでわかりますが、育ちは天然。味も天然物と変わりありません。最近は種苗生産の技術が進んで、きれいなヒラメが多くなりました。
でも、見かけのせいか、値段が安いので、実はお買い得かも。でも漁師の我々からすると、天然生まれと同じ扱いをしてほしいというのが本音です。

タチウオ

内湾の金谷や勝山で、小型船が一本釣りや曳き釣りで漁獲するほか,各地の 定置網まき網 で漁獲します。結構どう猛なようで、釣れたタチウオのしっぽを他のタチウオがかじってしまうことがよくあります。歯も鋭く、不用意に触ると手が切れます。料理するときは気を付けて下さい。
新鮮なものの刺身は、とてもおいしいです。銀箔が落ちていないきれいなものを選んで下さい。
いわしなど餌になる魚の群にくっついてまわっているようです。
ちなみに平成17年は不漁で困っています。

お刺身のコツ

タチウオの刺身は皮をとらない。
新鮮なタチウオの身を3枚にしたら,皮ごと刺身にしてください。

イサキ


まき網定置網、釣りで獲られる近海の魚。「夏場が脂があっておいしい」とは喜平治丸の庄司正さん、「冬も脂があるよ」という外房の漁師さん。どうも1年中おいしいようです。
小さいイサキを「ウリンボ」「ウルボ」と呼び方を変えて呼んでいます。小さいうちはイノシシの子供のように、瓜の実の模様のような縞模様がはっきりとしていることからそう呼ばれています。大きくなると縞模様はだんだん消えてしまいます。

塩焼きのこつ

 焼き魚にするときにはおなかを割かずに焼いてください。

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