式田 重徳(しきだ しげのり) 青年漁業士

乗っている船
千代丸(ちよまる)

住んでいるところ
千葉県夷隅郡御宿町

主な漁業種類
カツオ曳縄(3〜6月)
イカ釣り(6〜12月)
海士(7〜9月)
イセエビ刺網(8〜9月)
メダイ延縄(11〜3月)
マダイ釣り(11〜3月)

所属漁協
御宿岩和田漁業協同組合 御宿支所

 高校卒業と同時に家業の漁業に従事して26年になる。幼い頃から夏は親父と一緒に潜ってアワビを捕ったりしていた。けっこううまいとほめられたりしていっそう海が好きになっていったよ。海が大好きだったし漁をする親父の背中を見て育ったから、当然のように水産高校に進み、漁師になった。

 自分が漁師になりたての頃は魚もたくさんいたし、今より稼ぎもあったような気がする。また、海がしければ休みだから結構自由な時間もあって「漁師になってよかったな」と思っていたんだ。
 けれど今では資源(魚など)が減ったし値段も下がってしまった。稼ぎの面では昔に比べて大変な時代だと思う。
例えばアワビについて言うと、昔は海士は30〜40人くらいで5月から潜っていた。それでも毎年たくさん捕れていたが、今では操業期間や時間を制限し、稚貝を放流してもなかなかアワビは増えてこない。

 それでも好きでやってる商売だからがんばっている。どの漁の技術も極め尽すことがなく、ウソも隠しもしない自然が相手だから楽しい。生活のために魚を獲らなきゃいけないというプレッシャーはあるけど、大漁のときは晩酌がつい「もう一杯」となるし、次の漁も張り切っていける。また、アワビを捕るだけでなく資源管理をしたり、付加価値をつけようとイカの沖漬けを作ったりしている。この自然の恵みを次の世代に引き継いでいきたい。(2005年7月5日談)



岩和田港におけるイカの水揚げ風景。御宿港も同じく、6,7月には各漁船が100kg,200kgと水揚げする。
漁獲されたイカは氷に直接触れると白くなってしまう。そのため漁船に海水冷却装置を装備して大事に水揚げする漁業者が多い。

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